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アンモナイトが来た道

発掘しない化石愛好家がつづる 伊豆アンモナイト博物館公式ブログ

2012-11

誰のマクラ? タコノマクラ

ブンブクチャガマ、タコノマクラ、スカシカシパン・・・。
何やら楽しそうですが、これら全てウニの名前。

そのユニークなかたちのせいでしょうか。
ウニは “珍名” の宝庫です。

ヘッケル・タコノマクラ類
E・ヘッケル「生物の驚異的な形」(1904)より
『ウニ類』 タコノマクラ  四隅の4体は成体・他は幼生

棘で覆われた殻をもつ食用のムラサキウニなどと違い、
平坦なかたちで、食べることはできません。

スカシカシパン
服部雪斎「目八譜」(1845)より
『スカシカシパン』
切り込みのような穴(孔)が特徴的です。

ちなみに、江戸時代の本草家(ほんぞうか)は、
ウニを “サルノマクラ” とよんでいた
という記録があるとのこと。

一体、“誰のマクラ” なのでしょう?


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石にされたヘビ アンモナイト伝説

野山で見つかる貝のような不思議な石。
化石の正体は長い間謎でした。

この“謎の石”をめぐり、化石にまつわる
民間伝承は世界中に数多く存在します。

ヘビ石
こちらはイギリスに伝わる伝説にちなみ、
本物のアンモナイトの化石に
ヘビの頭部を彫刻した標本。
(イギリス産 ダクチリオセラス ジュラ紀)

イギリス北東部ヨークシャー州ホイットビーでは、
アンモナイトは7世紀、聖女ヒルダがヘビを石に
変えたものと信じられていました。

この伝説を支えるため、ヘビの頭部を彫刻した
アンモナイトがたくさん作られたといいます。

人は“信じたい”生き物なのでしょう。


「ナメクジの言い分」 “究極のナメクジ愛”

“汚い”、“気味が悪い”、“嫌われもの”・・・
そんな3Kなイメージがつきまとうナメクジ。

彼らを温かいまなざしで究め、敬うのは元新聞記者の著者。
本書は、ナメクジ愛に満ちた“ナメクジエッセイ”です。
ナメクジ
南伸坊氏によるイラスト(上フタスジナメクジ・下キイロナメクジ)

ところで、ナメクジとは・・・
こう見えて、カタツムリと同じ巻貝の仲間。
殻(しがらみ?)は2億年ほど前のとっくの昔に脱ぎ捨て、
以来ずっと“裸一貫”で生き抜いてきました。

著者は訴えます。
今こそ、私たちヒトはナメクジの“生き方”に
学ぶべきだと。

多くを望まない“省エネ型のライフスタイル”、
乾燥から身を守るための湿り気の“分かち合い”・・・・。
奪い合わない彼らの生き方は、現代のヒトに
欠けているものを静かに示唆しているのかもしれません。

秋の夜長、彼らの“言い分”に耳を傾けてみては?



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saccocoma

Author:saccocoma
発掘しない化石愛好家(♀)

石、化石、生き物・・・
たちを色々な視点から
熱いまなざしで
見つめています。
趣味は書店、古書店を
巡り、ときめく書籍を
探すこと。現在
“おもてな師マイスター”
として、おもてなし名人を
目指し奮闘中。

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