“二枚貝”なんて言わせない! 君は腕足類(わんそくるい)
“腕足類(わんそくるい)”と聞いて、「ああ、あれね!」
と思う方はそう多くはないはず。
見た目は軟体動物(門)の二枚貝そっくりですが、
「腕足動物(門)」という独立した“孤高”の存在。
二枚貝と腕足類はまさに、“他人のそら似”の関係なのです。

日本の代表的腕足類・ミドリシャミセンガイ ジョルジュ・キュヴィエ「動物界」(1817)より
では、どこがそんなに違うのかというと、
二枚貝の殻が体の左右にあるのに対し、
腕足類は体の上下にそれぞれ一枚ずつあるのだとか。
ところで、もっと分かりやすい違いがあります。それは・・・
“おいしいかどうか”
アサリなどの二枚貝は魚屋さんでもおなじみ。
まさに、“おいしい生き物”なのです。
対して、腕足類は、魚屋さんでお目にかかる機会は
まずないと言ってよいでしょう。※
知名度の低さは、人との関わりの薄さにあるのかもしれません。
古生代(5億4000万年前~2億5000万年前)に大繁栄した腕足類は、
今や風前の灯。栄枯盛衰・・・。
それでも彼らは生き抜いています。
海の片隅、遠い過去の栄光にひたりながら・・・

モロッコ産 リンコネラ(腕足類) 白亜紀(約1億年前)
左2.5cm 右3.0cm
※九州北西部の有明海では“めかじゃ”と呼ばれ、
珍味として知られているそうです。
と思う方はそう多くはないはず。
見た目は軟体動物(門)の二枚貝そっくりですが、
「腕足動物(門)」という独立した“孤高”の存在。
二枚貝と腕足類はまさに、“他人のそら似”の関係なのです。

日本の代表的腕足類・ミドリシャミセンガイ ジョルジュ・キュヴィエ「動物界」(1817)より
では、どこがそんなに違うのかというと、
二枚貝の殻が体の左右にあるのに対し、
腕足類は体の上下にそれぞれ一枚ずつあるのだとか。
ところで、もっと分かりやすい違いがあります。それは・・・
“おいしいかどうか”
アサリなどの二枚貝は魚屋さんでもおなじみ。
まさに、“おいしい生き物”なのです。
対して、腕足類は、魚屋さんでお目にかかる機会は
まずないと言ってよいでしょう。※
知名度の低さは、人との関わりの薄さにあるのかもしれません。
古生代(5億4000万年前~2億5000万年前)に大繁栄した腕足類は、
今や風前の灯。栄枯盛衰・・・。
それでも彼らは生き抜いています。
海の片隅、遠い過去の栄光にひたりながら・・・

モロッコ産 リンコネラ(腕足類) 白亜紀(約1億年前)
左2.5cm 右3.0cm
※九州北西部の有明海では“めかじゃ”と呼ばれ、
珍味として知られているそうです。
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博士の見果てぬ夢 目黒寄生虫館
驚くべきことに、“寄生虫”に人生をささげた人がいます。
目黒寄生虫館の創設者、亀谷了(かめがい さとる 1909-2002)博士。
内科の医師だった博士は、寄生虫のおもしろさに触れ、
1953年、目黒寄生虫館を設立しました。
博士によれば、寄生虫はとても“おだやかな”生き物。
基本的に宿主を害さず、住みかと食べ物を得ているのです。
正しい宿主にたどり着けなかった寄生虫だけが時に悪さをします。
よく知られているアニサキスは、本来サケやサバなどに寄生しますが、
誤ってヒトに入り込んだ場合は激しい腹痛などを招き大惨事に。
何においても“組み合わせ”は大切なのです!
“一人でも多くの人に寄生虫を知ってもらいたい”
そういつも願っていた博士は、2002年7月、93歳で旅立ちました。
病床でも、かねてより構想していた図書館の設立を
いつも気にかけていたといいます。
まさに、“寄生虫一筋”の生涯。
何度訪れても、博士の熱い情熱に触れられる、
こちらはパワースポットのような場所。

目黒寄生虫館オフィシャルサイト
寄生虫のユニークな生き様と、博士の驚異的な生き様、
その両方に触れられるエッセイ。
寄生虫館の創設とそのあゆみは、まるでおとぎ話のよう。
愚直な生き方をしていると、思いがけない出会いや
幸運がめぐってくるのでしょう。
目黒寄生虫館の創設者、亀谷了(かめがい さとる 1909-2002)博士。
内科の医師だった博士は、寄生虫のおもしろさに触れ、
1953年、目黒寄生虫館を設立しました。
博士によれば、寄生虫はとても“おだやかな”生き物。
基本的に宿主を害さず、住みかと食べ物を得ているのです。
正しい宿主にたどり着けなかった寄生虫だけが時に悪さをします。
よく知られているアニサキスは、本来サケやサバなどに寄生しますが、
誤ってヒトに入り込んだ場合は激しい腹痛などを招き大惨事に。
何においても“組み合わせ”は大切なのです!
“一人でも多くの人に寄生虫を知ってもらいたい”
そういつも願っていた博士は、2002年7月、93歳で旅立ちました。
病床でも、かねてより構想していた図書館の設立を
いつも気にかけていたといいます。
まさに、“寄生虫一筋”の生涯。
何度訪れても、博士の熱い情熱に触れられる、
こちらはパワースポットのような場所。

目黒寄生虫館オフィシャルサイト
寄生虫のユニークな生き様と、博士の驚異的な生き様、
その両方に触れられるエッセイ。
寄生虫館の創設とそのあゆみは、まるでおとぎ話のよう。
愚直な生き方をしていると、思いがけない出会いや
幸運がめぐってくるのでしょう。