アオイガイ 美しき彼女の揺りかご

栗本丹洲「千蟲譜」(1811)よりアオイガイ(カイダコ)
巻貝の殻を拝借したちゃっかり者のタコ?
いえいえ、こちら “借りもの” ではありません。
現生のタコは通常殻を持ちませんが、
このアオイガイ(カイダコ)は、メスのみが殻を持つ
ちょっと変わった浮遊性のタコ。
自らが分泌する特殊な物質で作った殻は、
浮遊性の彼女らが卵を産み育てるための
“揺りかご”なのです。
世界中の温暖な海に生息し、日本海沿岸では、
冬から春にかけて、しばしば殻が漂着します。
一見、同じ頭足類(イカやタコの仲間)、
アンモナイトの想像図に似ているようですが、
殻のつくり、機能などの点で異なっています。
ちなみに、メスの体長25センチ程なのに対し、
オスは5センチ程の大きさ。
まさに、“ノミの夫婦” と言えましょう。

当館館長が玄界灘沿岸の浜辺で見つけた瀕死のカイダコ
生きた状態で打ち上げられるのは珍しいとのこと。
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