「中谷宇吉郎の森羅万象帖」 宇吉郎はいつでも・・・
「雪は天から送られた手紙である」
こんな素敵な名言を残している物理学者・随筆家、
中谷宇吉郎(なかや うきちろう1900-1962)。

世界で初めて人口雪の結晶をつくることに成功し、
雪と氷が関係する様々な現象を取り扱う学問、
「雪氷学(せっぴょうがく)」の基礎を築きました。
本書では、美しい雪の結晶や火花放電の写真とともに、
彼の軌跡と数多くの示唆に富む言葉が綴られています。

印象深いのは、生涯持ち続けた“森羅万象”への熱いまなざしと、
浮かび上がってくる“科学”に対する真摯な人物像。
「科学は社会でどうあるべきか」、「科学者の使命とは・・・」
宇吉郎がいつも胸に抱いていた問いです。
ところで、極寒のなか研究に勤しみ体調を崩した宇吉郎は、
療養のため、家族とともに2年間ほど伊豆で過ごしています。
残された絵画や随筆とともに、その足跡をたどれば、
宇吉郎が伊豆で見つめた“森羅万象”に出会えるかもしれません。
東京都中央区京橋「リクシルギャラリー」にて
「中谷宇吉郎の森羅万象帖展」が予定されています。
2013年9月2日(月)~2013年11月23日(土)
休館日:水曜日□10:00~18:00(9/2のみ13:00~18:00)
□入場無料
中谷宇吉郎の森羅万象帖展
こんな素敵な名言を残している物理学者・随筆家、
中谷宇吉郎(なかや うきちろう1900-1962)。

世界で初めて人口雪の結晶をつくることに成功し、
雪と氷が関係する様々な現象を取り扱う学問、
「雪氷学(せっぴょうがく)」の基礎を築きました。
本書では、美しい雪の結晶や火花放電の写真とともに、
彼の軌跡と数多くの示唆に富む言葉が綴られています。

印象深いのは、生涯持ち続けた“森羅万象”への熱いまなざしと、
浮かび上がってくる“科学”に対する真摯な人物像。
「科学は社会でどうあるべきか」、「科学者の使命とは・・・」
宇吉郎がいつも胸に抱いていた問いです。
ところで、極寒のなか研究に勤しみ体調を崩した宇吉郎は、
療養のため、家族とともに2年間ほど伊豆で過ごしています。
残された絵画や随筆とともに、その足跡をたどれば、
宇吉郎が伊豆で見つめた“森羅万象”に出会えるかもしれません。
東京都中央区京橋「リクシルギャラリー」にて
「中谷宇吉郎の森羅万象帖展」が予定されています。
2013年9月2日(月)~2013年11月23日(土)
休館日:水曜日□10:00~18:00(9/2のみ13:00~18:00)
□入場無料
中谷宇吉郎の森羅万象帖展
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コメント
「美」を探究する科学者
Re: 「美」を探究する科学者
森さん
中谷氏についての素敵な考察、大変感動しました。
とっても納得した気がします。
恥ずかしながら、私は中谷氏について、「雪はー」の有名な名言、
寺田寅彦氏の弟子であったこと、そのくらいの知識しかなく、
ほとんど知りませんでした。しかし、彼の随筆などに接し、
とてつもない魅力を感じ、興味を持ちました。
その魅力の源泉は、森さんご指摘の、
「科学を「手段」として、「美」を目的としている活動のあり方」、
しかもそれが、際立っていることにあるのでしょう。
いわゆる“科学者”と言われている方々の中でも、
突出して魅力を感じる方には、どこか共通して
このような活動のあり方があるように思います。
この世の森羅万象にひた向きに・・・
森さんのお言葉を借りれば、“「美」的探究という人類的目標”
を追いかけている方たちなのかもしれません。
中谷氏についての素敵な考察、大変感動しました。
とっても納得した気がします。
恥ずかしながら、私は中谷氏について、「雪はー」の有名な名言、
寺田寅彦氏の弟子であったこと、そのくらいの知識しかなく、
ほとんど知りませんでした。しかし、彼の随筆などに接し、
とてつもない魅力を感じ、興味を持ちました。
その魅力の源泉は、森さんご指摘の、
「科学を「手段」として、「美」を目的としている活動のあり方」、
しかもそれが、際立っていることにあるのでしょう。
いわゆる“科学者”と言われている方々の中でも、
突出して魅力を感じる方には、どこか共通して
このような活動のあり方があるように思います。
この世の森羅万象にひた向きに・・・
森さんのお言葉を借りれば、“「美」的探究という人類的目標”
を追いかけている方たちなのかもしれません。
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ケノーベルからリンクのご案内(2013/08/20 08:45)
東京都中央区エージェント:貴殿の記事ダイジェストをGoogle Earth(TM)とGoogle Map(TM)のエージェントに掲載いたしました。訪問をお待ちしています。
科学においても、芸術活動と同様に、審美的観点がしばしば入り込みます。
たとえば、数式の単純さ・対称性・優雅さなどが、理論を選択する際の動機になることがあります。
しかし一般的には、「美」は、科学における目的、「専門的課題を解く」ことのための、選択基準を提供したり、想像力を導いたりする役割を果たすけれども、科学において「美」それ自体が目的となることはない、と考えられているようです。
それに対して、中谷さんから伝わってくるのは、科学を「手段」として、「美」を目的としているような活動のあり方です。
この世界の秩序、調和、といった「美」を見出したい。
こうした欲求が、科学的探究活動の情熱を支えることもあるのではないでしょうか。
自然界に対する人類の科学的探究の長大な歴史を振り返ってみるとき、世界の「美」に対する意識が探究を駆動してきたことは否定できないでしょう。
このことは、芸術活動と異なるものではありません。
彼の活動は、科学も本質的には芸術と同様、「美」的探究という人類的目標を有している、ということが了解できる好例だと思います。